スズキ・ツイン
ツイン("Twin")は、スズキが販売していた軽自動車(2人乗り軽クーペ)である。
乗車定員は2人で、2,735mmの短い全長と丸みのある外観が特徴で、既存のフルキャブオーバー型軽トラックと同等かそれ以下の数値(2003年当時)を持ったショートホイールベース(1,800mm)のため、最小回転半径はフルキャブオーバー型軽トラックとほぼ同等の3.6mとなる。
また、ハイブリッド車で34km/L(10・15モード、「ハイブリッドA」)、ガソリン車でも26km/L(10・15モード、「ガソリンA」)と低燃費である。
当初、ガソリンエンジン車(以下ガソリン車)のほか、市販の軽自動車で初となるハイブリッド車があった。しかし、ハイブリッド車の方は、パワーステアリングや空調などの装備を省いた「ハイブリッドA」でも129万円、これらの装備が備わる「ハイブリッドB」は139万円と、車体の大きさや性能の割に高価となったために売れず、その後受注生産に変更し2005年2月に廃止された。ガソリン車の方は、ガソリンA(2WD/5MT)で49万円、ガソリンB(2WD/3速AT)で84万円という低価格を実現するも、こちらも販売不振で同年8月末を以って生産終了、そして同年12月末を以って販売終了となった。
なお、軽自動車、普通車(小型車含む)に関わらず、発売開始から短命に終わった同社の四輪車としてはX-90以来、8年ぶりとなった。
最大出力32kW(44馬力)の3気筒DOHCエンジンのほか、ハイブリッド車はエンジンとトランスミッションの間に最大出力5kWのモーターを搭載してエンジンをアシストする。ハイブリッドの蓄電池は他社の一般的なハイブリッド車と異なり、二輪用メンテナンスフリーバッテリー(鉛蓄電池)をHV向けに改良した物が使用されている。この12Vバッテリーを8個直列したバッテリ・ブロック(96V)を2つ直列することで192Vとしている。
駆動方式は前輪駆動のみで4WDの設定はない。
ボディタイプは2ボックス(ショートファストバック)2ドアの2シータークーペで後部は荷物の出し入れができるようにするためガラスハッチが開くのみという構造から、後部はリアバンパーと共に非常に厚いメンバーを設けることが可能となり、思いのほか後部は頑丈である。スピードメーターはセンターメーターを採用している。
英語で『双子』の意。二つの動力と二つの座席に由来する。